しじみが飲み過ぎにいいとされる理由とは?
しじみが栄養豊富な貝であることはわかりましたが、なぜ飲み過ぎ、二日酔いに効くのでしょうか? 最大の理由は、しじみにバランスよく含まれる必須アミノ酸にあります。
アルコールを飲み過ぎると、アルコールの解毒をつかさどっている肝臓の肝細胞が損傷を受けます。そこで必須アミノ酸を補給すると肝細胞の主成分であるタンパク質が合成され、機能を修復してくれるというわけ。
このとき1種類でも含有量が不足するアミノ酸があると、ほかのアミノ酸が十分にあっても肝機能修復の効率が落ちてしまうのですが、しじみは必須アミノ酸すべてをバランスよく含んでいるためたいへん有効なのです。
そのうえしじみは低脂肪で消化・吸収がいいため、肝臓への負担も少なく優秀な食材だといえます。さらにしじみに豊富なミネラルも、タンパク質の合成を助けます。またさまざまな研究結果から、アミノ酸のうちタウリンが肝細胞の再生をうながしたり、肝臓の解毒作用を活発化させることもわかってきました。
しじみの糖質は即効性の高いエネルギー源であるグリコーゲンが主体のため、肝臓の疲労回復を早める効果も確認されています。肝臓に有効な成分が豊富に含まれたしじみの効能を、昔のひとびとは経験的に知っていたのですね。